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融資マニュアル

「既に融資取引のある金融機関に対して追加融資を申し込むのに最低限必要な資料とは・・・?」

金融機関担当者から、「追加融資のニーズはないですか?」との申し出を受けたり、逆に、金融機関に対し「追加融資を申し込みたいのですが・・・」と考えている経営者は多いと思います。
融資取引のある金融機関に対して追加融資を申し込む際に最低限何が必要になるでしょうか?
ここでは、既に融資取引のある金融機関に対して追加融資を申し込むのに最低限必要な資料を検討してみます。

1、最低限の融資申込時の必要資料

(1) 試算表

決算書提出後、しばらく期間が経過している場合には試算表が必要になります。

では、「試算表」とは、そもそも何でしょうか?
また、なぜ、金融機関は試算表の提出を求めてくるのでしょうか?

①試算表とは

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』では、試算表を、「決算を確定する前に、仕訳帳から総勘定元帳の各勘定口座への転記が正確に行われているかどうかを検証するために、複式簿記の前提である貸借平均の原理を利用して作成する集計表である。」であると記述しています。

これでは、まだまだ難しい表現なので、より簡単にいえば
「決算期後に、期中における業績の推移と、財務状況や収益状況を表す書類」という書面になります。

月次の推移(=試算表)が最終的に決算書に反映されますので、極端な言い方をすれば、期中の決算書(期中の成績表)と考えても良いかもしれません。

②金融機関が試算表を求めてくる理由

中小企業の業績は計数の変化の度合が多く、金融機関にとってはこのような前提がある以上、基本的には月次で業績把握は行わなければなりません。

また、決算書は年1回の作成が原則ですから、決算期後の業績把握は必須事項となります。

そのため、金融機関にとれば、期中の事業の状況を計数として把握しなければ、そもそも融資を取り組む対象とならないため、融資取組のためにも、融資の際の必要な資料となっています。

(2) 借入返済予定表

金融機関にとって、借入の増減は非常に気になるところです。

どこの金融機関から借入をしたのか、取引金融機関に大幅な変更は無いか等、基本的に金融機関は他行の状況を気にしています。

その為、各金融機関の一覧表を月次であらかじめまとめておくと、いざ、融資申し込みの際には、その書類を試算表とともに提出するくらいですので、金融機関の担当者にとっては非常に楽になります。

但し、注意が必要です。

必ず、金融機関からの借入の残高と試算表の借入の残高(役員からの借入やノンバンク等からの借入が無く金融機関からのみ借入がある場合)は借入の残高は合わせておく必要があります。

2、まとめ

今回ご紹介したのは、「既に融資取引のある金融機関に対して追加融資を申し込むのに必要な最低限資料とは・・・?」ですが、基本的には、試算表と借入残高表(借入残高が分かる書類)があれば融資の申し込みは大丈夫です。

とにかく、申し込まないと融資の審査はスタートしません。

融資実績があるのであれば、返済した分だけでも最低限借入が可能かもしれません。

借入しなければならないのであれば、とにかく、最低限の資料を用意して、金融機関の担当者に融資の申し込みを行う事が良いでしょう。

もちろん、融資申込に最低限な必要な書類のみならず、用意できればなお良い書類も紹介していきたいと思います。

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