融資の成否は面談で決まる!日本政策金融公庫・銀行融資を勝ち取るための面談対策

「事業計画書は完璧なはずなのに、なぜか融資を断られてしまった…」「面談で何を話せばいいのか分からず、不安で夜も眠れない…」社長、そんなお悩みをお抱えではありませんか?
この記事を読めば銀行員が面談で本当に見ているポイントが分かり、自信を持って熱意と計画性を伝えられるようになります。
融資面談を成功させ、事業を次のステージへ進めましょう。
この記事に関する目次
1.融資の成否は面談で決まる!元銀行員が明かす「準備」の重要性
融資の成否は、社長との面談で決まります。
どれだけ立派な事業計画書を提出しても、銀行員が最後に見ているのは「この社長は本当に信頼できる人物か」「この社長に大切なお金を託して、きちんと返してくれるか」という一点です。
書類だけでは分からない、社長の熱意、人柄、事業への理解度を、面談という短い時間で見極めているのです。
日本政策金融公庫(国民生活事業)の場合、面談は基本的に一発勝負です。
また、「この社長は信頼できない」という印象を持たれて融資が謝絶されると面談記録は残ります。
その後、最低でも半年から1年、若しくは新しい決算書が出来るまでは、同じ金融機関での再申し込みは厳しくなるのが現実です。
だからこそ、面談には万全の準備で臨む必要があります。
2.そもそも融資面談とは?対象となる融資商品と面談の流れ
まずは基本から押さえましょう。融資面談は、主に下記の融資を申し込む際に行われます。
(1)主な融資商品
①日本政策金融公庫の融資
主に創業融資や小規模事業者向けの融資で、多くの経営者が最初に門を叩く政府系金融機関です。
比較的、創業者に積極的な融資を行っています。
※参考:日本政策金融公庫 国民生活事業 「新規開業・スタートアップ支援資金の概要」
②信用保証協会付融資(制度融資)
民間の銀行や信用金庫から融資を受ける際に、公的機関である信用保証協会が保証人となってくれる制度です。
これにより、金融機関は貸し倒れリスクを軽減できるため、実績の少ない中小企業でも融資を受けやすくなります。
(2)申込から面談までの基本的な流れ
①金融機関へ申込
事業計画書などの必要書類を提出します。
②面談の連絡
・日本政策金融公庫の場合:公庫の担当者から直接、社長に連絡が入ります。
・信用保証協会付融資の場合:申込窓口となった銀行・信金の担当者経由で、保証協会の担当者との面談日程の連絡が入ります。
③面談実施
公庫の支店や、保証協会の事務所、場合によっては自社の事務所で行われます。
3.これで万全!融資面談・完全準備チェックリスト
「準備が9割」です。面談当日、慌てないために下記のリストで最終確認をしてください。
| チェック項目 | 具体的なアクション | なぜ重要か? |
| □ 書類の最終確認 | 事業計画書、決算書(試算表)、資金繰り表、見積書、会社案内、自己資金を確認できる通帳の原本など、提出書類一式をクリアファイルなどにまとめて持参する。 | 質問された際に、すぐに該当箇所を示して説明できると「準備の良い計画的な経営者」という印象を与えられます。 |
| □ 事業計画の完全把握 | 自分の言葉で、事業内容、強み、売上計画、資金使途、返済計画をスラスラ説明できるようにしておく。「どのページに何が書いてあるか」まで頭に入れる。 | 他人任せの計画書はすぐに見抜かれます。「自分が心から信じている計画である」ことを示すことが何より重要です。 |
| □ 想定問答の練習 | 後述する「想定問答集」を元に回答を練習する。可能であれば、第三者に面談官役を頼み模擬面談を行う。 | 本番の緊張を和らげ、落ち着いて理路整然と話すための最高のリハーサルになります。 |
| □ 身だしなみを整える | 清潔感のある服装を心がける。基本はスーツかジャケット着用が望ましい。髪型や爪、靴の汚れにも気を配る。 | 「人は見た目が9割」ではありませんが、第一印象は極めて重要です。「信頼感」を演出する服装を意識してください。 |
| □ 逆質問の準備 | 最後に「何か質問はありますか?」と聞かれた際に「特にありません」で終わらせない。「今後の情報交換について」など、前向きな質問を1つ以上用意しておく。 | 事業への真剣さや、金融機関と長期的な関係を築きたいという意思表示になります。 |
4.融資面談の成否を分けた事例研究
成功事例①:周到な準備で満額回答を勝ち取った飲食店A社
| 業種/規模 | 飲食店(カフェ開業)/ 創業者 |
| 融資希望額 | 800万円(日本政策金融公庫の創業融資) |
| 審査結果 | 満額融資実行 |
| 【評価されたポイント】 | |
| ①明確な事業計画 | 周辺の競合店を徹底的にリサーチし「ビジネス層向けの落ち着いた空間」という明確なコンセプトと、客単価・回転数に基づいた緻密な売上計画を提示。 |
| ②自己資金のストーリー | 3年間、別の飲食店で働きながら毎月コツコツ貯めたことが通帳から明らかで事業への本気度と計画性が高く評価されました。 |
| ③完璧な受け答え | 想定される質問への回答を全て準備しており、こちらの質問に淀みなく、かつ自信を持って答える姿に「この人なら大丈夫だ」と確信しました。 |
成功事例②:V字回復シナリオを提示し、追加融資を獲得したITサービスB社
| 業種/規模 | ITサービス業 / 従業員10名 |
| 融資希望額 | 1,500万円(運転資金・設備資金) |
| 審査結果 | 1,200万円の融資実行 |
| 【評価されたポイント】 | |
| ①誠実な原因分析 | 前期が赤字決算でしたが、その原因を「特定の大口顧客への依存」と正直に認め隠さずに説明しました。 |
| ②具体的な改善策 | 新規顧客開拓のための具体的な営業戦略と業務効率化のためのシステム投資計画を提示。その投資によって、どれだけ収益が改善するかのシミュレーションが具体的でした。 |
| ③社長の強い意志 | 「この融資で必ず会社を立て直す」という社長の熱意と、どんな厳しい質問にも真摯に答える姿勢が、担当者として「応援したい」という気持ちにさせました。 |
失敗事例:準備不足で信頼を失った小売業C社
| 業種/規模 | アパレル小売業 / 従業員5名 |
| 融資希望額 | 500万円(運転資金) |
| 審査結果 | 謝絶(否決) |
| 【問題視されたポイント】 | |
| ①事業計画への理解不足 | 「事業計画書は税理士に作ってもらったので…」と売上目標の根拠や資金繰りについて質問しても、しどろもどろ。社長自身の言葉で語れませんでした。 |
| ②資金使途の曖昧さ | 「運転資金が足りないので…」と繰り返すばかりで、借りたお金を「何に」「いくら」「いつまで」に使うのか、具体的な説明がありませんでした。これでは、我々も稟議書が書けません。 |
| ③他責の姿勢 | 業績不振の理由を聞くと「景気が悪い」「競合が安売りする」といった外部要因ばかりを挙げ、自社の改善努力について語れなかった点もマイナス評価でした。 |
5.【想定問答集】銀行員が必ず突っ込む5つの質問と「100点満点の答え方」
面談は、社長の事業への理解度を測る「口頭試験」です。特に創業者の方は、過去の事業実績がない分、この質疑応答が全てと言っても過言ではありません。
ここでは、頻出する質問とその回答のポイントをお伝えします。
Q1. なぜ、この事業を始めようと思ったのですか?(創業の動機・経緯)
①銀行員のホンネ
「単なる思いつきではないか?」「その事業に情熱と専門性はあるか?」を見ています。
経験に裏打ちされた、強い動機があるかを知りたいのです。
②100点の答え方
①自身の経験・スキルと結びつける: 「前職で〇〇の業務に10年間携わり、顧客の△△という課題を解決したいと強く思うようになりました」など、具体的な経験を語る。
②事業の社会性や独自性を語る:「この地域には〇〇なサービスが不足しており、地域活性化に貢献したい」など、単なる金儲けではないビジョンを示す。
③熱意を込めて、簡潔に:創業計画書に書いた内容を、自分の言葉で要領よく、熱く語れるように準備しておきましょう。
Q2. 自己資金はどのように準備されましたか?(自己資金の源泉)
①銀行員のホンネ
「見せ金(一時的に借りてきたお金)ではないか?」「事業に対する準備期間と計画性はあったか?」を厳しくチェックします。
コツコツ貯めたお金は、計画性の証明です。
②100点の答え方
①通帳を持参し、ありのままを見せる:「この事業のために、X年前から毎月〇万円ずつ貯めてきました」と、通帳を見せながら説明します。給与振込から定期的に貯蓄に回っている流れが見えると、最高の評価になります。
②不自然な入金は正直に説明する:親からの贈与など、急な大口入金がある場合は「親から事業を応援したいと贈与を受けたものです。贈与契約書も作成しています」など、正直に経緯を説明しましょう。嘘やごまかしは絶対にいけません。
③みなし自己資金もアピール:既に支払った店舗の契約金や設備費などがあれば「自己資金の一部から、既に〇〇円を事業のために投下しています」と領収書などを見せてアピールしましょう。
Q3. 競合と比べて、御社の強み(セールスポイント)は何ですか?
①銀行員のホンネ
「この会社は厳しい競争環境で生き残れるのか?」「独自性や付加価値はあるか?」を知りたいのです。
ありきたりな答えでは評価されません。
②100点の答え方
①具体的な差別化ポイントを3つ挙げる:「品質」「価格」「提供スピード」「技術力」「独自の仕入れルート」「手厚いアフターフォロー」など、競合に勝てる点を具体的に説明する。
②ターゲット顧客を明確にする:「我々は安さで勝負するのではなく、〇〇というニーズを持つ富裕層向けに、高品質なサービスを提供します」など、誰に何を売るのかを明確にする。
③社長自身が強みであることも:「私自身が持つ〇〇の資格や、業界での20年間の人脈が最大の強みです」といった、社長ならではのセールスポイントも有効です。
Q4. 売上が計画通りに進まなかった場合、どうしますか?(事業リスクへの備え)
①銀行員のホンネ
「楽観的すぎないか?」「最悪の事態を想定し手を打つ準備はできているか?」という、経営者のリスク管理能力を見ています。
②100点の答え方
①複数のシナリオを提示する:「売上計画にはベストケースとワーストケースの2つを用意しています。もしワーストケースになった場合は、まず広告宣伝費を〇円削減し、次に…」と、具体的なリカバリープランを説明する。
②具体的なアクションプランを示す:「まずはテイクアウトやデリバリーを強化します」「オンラインでの販売チャネルを立ち上げます」など、すぐに着手できる代替案を提示できると評価が高いです。
③根拠のない「頑張ります」はNG: 「気合で乗り切ります」といった精神論は全く評価されません。あくまで冷静に、具体的な対策を語ることが重要です。
Q5. この借入金で、具体的に事業はどう変わりますか?(資金使途と返済計画)
①銀行員のホンネ
「借りたお金を本当に事業成長のために使うのか?」「返済原資(利益)を生み出す、的確な投資なのか?」を最終確認します。
資金使途が曖昧だと、生活費への流用などを疑われます。
②100点の答え方
①資金使途を明確に説明する:「希望額1,000万円のうち500万円は最新の〇〇機導入、300万円は新商品の仕入れ、200万円は3ヶ月分の運転資金として確保します。」と、見積書などを見せながら具体的に説明する。
②投資対効果を数字で示す:「この機械を導入することで生産性が20%向上し、年間〇〇円の利益増が見込めます。」と、投資がどうやって利益(=返済原資)に繋がるのかを論理的に説明する。
③返済計画への理解を示す:事業計画書や資金繰り表に今回の借入金の返済額がきちんと盛り込まれていることを示し、「税引後利益と減価償却費の中から、問題なく返済可能です。」と断言できるようにしておきましょう。
6.元銀行員だから言える!面談で「NG」になる致命的な言動ワースト3
どんなに計画が素晴らしくても、社長のたった一言、一つの態度で全てが台無しになることがあります。これだけは絶対に避けてください。
(1)反論・言い訳・横柄な態度
面談担当者は、わざと意地悪な質問や厳しい指摘をすることがあります。
これはストレス耐性や誠実さを見るためです。
「そんなことはない!」「あなたに何が分かる!」などと感情的になった瞬間に審査は終わりです。
どんな指摘もまずは「ご指摘ありがとうございます」と受け止め、冷静に説明しましょう。
(2)「分かりません」「税理士に任せています」
自社の事業計画や財務状況について質問された際に、この言葉が出たら「経営者失格」の烙印を押されます。
会社の数字は社長の責任です。
たとえ専門家に作成を依頼したとしても、全ての数字の根拠を自分の言葉で語れるように頭に入れてください。
(3)嘘や矛盾
自己資金の出所や過去の経歴などで、辻褄の合わない説明や嘘は絶対にいけません。
銀行員は何百人という経営者を見てきたプロです。
話の矛盾はすぐに見抜きます。
一度でも「この人は嘘をつく」と思われたら信頼を回復することはできません。
7.まとめ:融資面談を成功に導く7つの鉄則
最後に、融資面談を成功させるための鉄則をまとめます。これらを胸に刻んで、自信を持って面談に臨んでください。
(1)面談の成否は準備で9割決まる。練習とシミュレーションを怠らない。
(2)事業計画書は「他人に語れる」のではなく「自分の言葉で語れる」レベルまで読み込む。
(3)銀行員は「人」を見ている。誠実さ、熱意、事業への深い理解を伝える場だと心得る。
(4)自己資金の形成過程は、あなたの計画性と本気度を示す最高の証明書である。
(5)厳しい質問は「あなたを試すテスト」。冷静に、論理的に、前向きに回答する。
(6)服装や態度は「信頼できる人物」を演出するための重要な戦略と捉える。
(7)嘘やごまかしは百害あって一利なし。正直こそが最大の武器である。
8.次のステップ:今日から始めるアクションプラン
この記事を読んで、「やらなければいけないこと」が見えてきたはずです。さあ、今すぐ行動に移しましょう。
(1)事業計画書と自己資金の通帳を机の上に並べる
まずは現状把握から。自分の計画を改めて見直し、声に出して説明できるか試してみましょう。
(2)「想定問答集」に対する自分の回答を書き出してみる
頭で考えるだけでなく一度文字に起こすことで、考えが整理され、矛盾点が見つかります。
(3)信頼できる第三者(顧問税理士や先輩経営者)に壁打ちを頼む
客観的な視点から、計画の甘さや説明の分かりにくさを指摘してもらいましょう。最高の模擬面談になります。また、第三者(顧問税理士や先輩税理士)から面談時の質問の情報を共有してもらいできるだけ万全な体制にしておくことも安心材料になります。
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