【事業再生の成功へ】確実な再建のためのステップと経営改善計画策定支援事業のススメ
「業績が悪化し、資金繰りが厳しい・・・」
「新型コロナウイルス感染症特別貸付の返済が厳しい・・・」
「円安や原材料、人件費の高騰で、このままでは事業の継続が難しいかもしれない・・・」
このような危機的な状況に陥っている中小企業の経営者も多いのではないでしょうか?
しかし、諦めるのはまだ早いです。適切な手順を踏んで事業再生に取り組めば、再び成長軌道に乗せることも可能です。
この記事に関する目次
1.なぜ、事業再生が必要なのか?
事業再生とは「経営が悪化した企業がその原因を分析し抜本的な対策を講じることで再び収益を上げ、事業を継続・発展させていくこと」です。
多くの場合、事業再生が必要となる主な要因は下記の通りです。
①売上減少:市場環境の変化、競合の出現、顧客ニーズの変化など
②収益悪化:販売価格の低下、原価上昇、固定費の増加など
③資金繰り悪化:売上減少や収益悪化に伴う資金不足、過剰な借入など
これらの要因が複雑に絡み合い、事業の継続を困難にしているケースが少なくありません。
2.事業再生の手順
事業再生は、早急かつ計画的に進める必要があります。具体的な手順は以下の通りです。
ステップ1: 現状分析
まずは、現状を正しく把握することが重要です。
①財務状況の分析: 過去の財務諸表を分析し問題点を明確にする
②収益構造の分析: 売上構成、原価構造、費用構造などを分析し収益悪化の原因を特定する
③営業活動の分析: 営業戦略、販売チャネル、顧客満足度などを分析し、売上減少の原因を特定する
ステップ2: 再生計画の策定
現状分析の結果に基づき、具体的な再生計画を策定します。
①経営改善計画の策定: 事業の将来展望、経営目標、具体的な改善策などを盛り込んだ計画書を作成する
②資金繰り計画の策定: 必要な資金調達額、調達方法、返済計画などを明確にする
③事業再生計画の実行: 計画に基づき、具体的な対策を実行していく
ステップ3: 関係者との交渉
事業再生には、金融機関、取引先、従業員など、多くの関係者の理解と協力が不可欠です。
①金融機関との交渉: 返済猶予、追加融資などの金融支援を要請する
②取引先との交渉: 支払条件の変更、取引継続などを要請する
③従業員との交渉: 事業再生計画の内容を共有し理解と協力を求める
ステップ4: モニタリングと見直し
再生計画を実行した後も、定期的に状況をモニタリングし、必要に応じて計画の見直しを行います。
①業績のモニタリング: 売上高、利益率、キャッシュフローなどを定期的にチェックする
②計画の見直し: 状況の変化に応じて計画の内容を柔軟に見直す
③関係者への報告: 進捗状況を関係者に報告し理解と協力を得る
3.【経営改善計画策定支援事業】を有効活用しよう
自社の力だけで事業再生を進めることは容易ではありません。そこで活用したいのが、国や地方自治体が提供する「経営改善計画策定支援事業」です。
この事業では、専門家である認定経営革新等支援機関の支援を受けながら実践的な経営改善計画を策定することができます。
(1)経営改善計画策定支援事業のメリット
①専門家のノウハウを活用できる:事業再生の専門家から具体的なアドバイスやサポートを受けられる
※ 専門家はメイン銀行からの指定もしくは紹介の認定経営革新等支援機関を選定されるケースが多いのでご注意ください。
②客観的な視点を取り入れられる:第三者の視点を取り入れることで、より効果的な計画を策定できる
③金融機関からの信頼を得られる:専門家の支援を受けて策定した計画は金融機関からの評価も高くなる
(2)支援の概要
資金繰りの管理や自社の経営状況の把握などの基本的な経営改善に取り組む中小企業者等が、国が認定した税理士などの専門家である認定経営革新等支援機関の支援を受けて資金繰り計画やビジネスモデル俯瞰図、アクションプランといった内容の経営改善計画を策定する際、その費用の2/3を補助することで、中小企業者等の早期の経営改善を促すものです。
申請書類や認定経営革新等支援機関の検索は以下の「認定経営革新等支援機関検索システム」から行うことが出来ます。
4.事業再生のための手順
中小企業者が事業再生の為に現状~資金繰りの重要性を把握することの重要性を鑑み事業再生の為に避けて通れないとお考え頂ければ幸いです。
-
- STEP.01現状分析
-
- 1.資金繰り状況把握
- 2.会社計数分析
- 3.現状のまま推移した場合の予測
-
- STEP.02コスト分析
-
- 1.粗利益率に関する課題抽出と原因分析
- 2.販管費に関する課題抽出と原因分析
- 3.人件費分析
- 4.固定費(家賃等)分析
- 5.経費分析
- 6.原価(仕入れ)コスト分析
- 7.物流合理化分析
- 8.取扱い商品分析
-
- STEP.03売上分析
-
- 1.売上に関する課題抽出と原因分析
- 2.既存顧客層の掘り起こし
- 3.新規顧客開拓
- 4.HP・チラシ等営業ツールの見直し
※営業データ、市場動向、取引先の状況、商品価値などを可能な限り数値的に分析
-
- STEP.04経営改善計画書の作成
-
- 1.計画書の概要
- 2.ビジネスモデル俯瞰図
- 3.グループ相関図
- 4.収益計画
- 5.売上計画
- 6.売上原価計画
- 7.経費削減策
- 8.経営改善計画に関する具体的施策
- 9.経営改善計画に関する実施時間
- 10.キャッシュフロー計画書
- 11.モニタリング計画(原則3年程度)
- 12.実施計画(アクションプラン)
- 13.借入金返済計画書
- 14.借入金明細表
- 15.納税計画
- 16.資金繰実績表
順序については、必要重要度による。
-
- STEP.05アクションプラン策定
-
- 1.PDCAサイクルの策定
- 2.優先順位に基づく、改善計画策定
- 3.経営者との認識共有
※計画に基づいて全社一丸となって活動し、随時、達成状況をチェックして、必要であれば修正を加える。
-
- STEP.06モニタリング実行支援
-
- 1.経営改善進捗状況の確認及び助言
- 2.改善事項の進捗状況の確認及び助言
- 3.月次・年次の資金操り状況の確認及び助言
- 4.金融機関等への報告支援
- 5.経営改善へのモチベーション維持支援
- 6.金融機関からの折返し資金、追加融資等資料策定支援
5.まとめ: 事業再生は「第二の創業」!
事業再生は決して楽な道のりではありません。
しかし、現状を直視し、課題を克服することで、再び成長軌道に乗せることができます。
専門家の力を借りながら「第二の創業」という意気込みで事業再生に積極的に取り組みましょう。
資金繰りが厳しく、資金調達の準備が必要、自社に合った融資制度を知りたい、
手続きが難しそうで進める自信がないなど
元銀行員が融資獲得まで
サポートします!
- 資金繰りが厳しく、資金調達の準備をしなければ心配。
- 自分に合った融資制度を知りたい。
- 手続きはが難しそうで、自分ではなかなか進められない。
元銀行員が融資獲得まで
サポートします!
- 資金繰りが厳しく、資金調達の準備をしなければ心配。
- 自分に合った融資制度を知りたい。
- 手続きはが難しそうで、自分ではなかなか進められない。