創業融資マニュアル
公開日:2020/01/04

日本政策金融公庫(国民生活事業)の創業融資審査のポイント

日本政策金融公庫(国民生活事業)の創業融資審査のポイント

日本政策金融公庫(国民生活事業)の創業融資審査のポイント

創業融資の場合は一般的な融資と違い、売上や利益状況の実績がほぼありません。

通常の日本政策金融公庫など信用保証協会含めた金融機関の審査は、過去2期から3期の決算の実績に融資を行いますが、創業融資は「事業の安定性」「事業の将来性」「創業者の人物」に基づいた審査が行われます。

この点を踏まえ、創業融資審査においては、
①事業を遂行していくのに必要な経営能力
②事業計画の具体性と実現性③資金計画の妥当性
③創業者の面談時の態度や回答
がポイントとなります。
ここでは、簡単にいくつかのセンテンスを簡単に説明しておきます。

1、事業を遂行していくのに必要な経営能力

創業の動機が職務実績や経験、資格などから説得力があるかどうかも重要な要因です。
例えば、飲食業を新規に開業する場合は、レストランの店長を経験したとか、シェフとしての経験があるなど一定の実績や経験が必須です。

なお、FCに加盟する場合などは経験がなくても大丈夫ですが、経営者として事業運営方法や損益計画などの能力は問われます。
また、経営能力の有無は事業計画作成ができるかどうかなども審査のポイントになります。

事業計画も持参せずに相談にいったのでは担当者からは、「何しに来たの?」「何をしたいの?」という事になります。

2、税金納付は必須

税金は支払いを完了していないと基本的に融資は厳しいです。
日本政策金融公庫は国の金融機関なので当然です。

既存融資の場合は、納税証明書(未納のないことの証明)をとってきてくださいといわれるケースも多々あります。
特に日本政策金融公庫は税金の分納でも厳しいと考えておく方が良いでしょう。

3、事業計画の具体性と実現性

(1) マーケット分析

事業計画を作成するにあたり、当然のことですが創業する事業のマーケット分析が必要になります。

例えば、飲食業を開店する場合は半径500mに競合相手が何軒あって
繁盛しているかどうか、昼夜の通行量はどうか(1時間あたり○○人)など具体的に数字で表すことが必要です。
地図などで分かり易く表示することも良いでしょう。

(2) 収支計画

収支計画を作成するにあたり、売上の根拠を具体的に説明しましょう。

飲食業の場合は1人あたりの単価と店舗のキャパからみた顧客数や回転率も同業との比較で平均値に近い方がいいでしょう。

物品販売の場合は、販売先が確定している固定客があるなら、その顧客名も入れておくと説得力があります。

日本政策金融公庫や信用保証協会からの情報漏えいはまずありませんが、不安がある場合は省くしかないですね。

(3) 事業の継続性

また事業自体が単なるアイデアや思いつきになっていないか、事業の継続性の説明も大事です。
例えばネットで珍しい商品を販売するとした場合に、本当に顧客がいるのか、または商品サイクルは問題ないか(陳腐化しないか)などを具体的に書きましょう。

(4) 契約書や見積書は添付

そして、見積書や事業が進んでおり契約書や発注書などがあればそれらを添付することで評価は格段に向上します。

発注書や契約書があると金融機関としては「絵に描いた餅」ではないと判断し、融資をすることで事業が回り、回収もスムーズにいくと考える傾向があります。

4、資金計画の妥当性

上記の事業計画とも関連しますが、資金計画の妥当性は大変重要です。

通常、創業時に無担保無保証で借入れできる金額の上限は、資本金、事業内容にもよりますが、1,000万円と考えておくことが良いでしょう。(日本政策金融公庫の新創業融資制度の場合はホームページ上では1,500万円になっていますが・・・)

また、面談時には資本金をどのように作ったのかも聞かれますので、見せ金や親族からの借入で作った場合は、この時点で確実にバレます。
原則、個人、法人の通帳の提出を面談時に求められますのでご注意ください。

当然ですが創業時から身の丈以上の借入計画を作成しても厳しい判断がきます。
現実的に返済できる計画にしましょう。

5、返済の妥当性

返済の妥当性もチェックポイントです。
税引き後利益(創業時は経常利益)+減価償却額>返済額が一つの目安になります。
例えば1000万円を借入れして、5年返済の場合は少なくとも税引き後利益+減価償却額の合計額が毎年200万以上が計画上必要です。
損益計画と資金繰りも計画とは異なりますが、計画で金融機関が判断する以上、どう上手く見せるかが大変重要なポイントになります。
逆に、余りに過剰な利益計画や実現不可能な計画を作成しても、「その根拠は?」と証拠を求められるので注意しましょう。

6、資金使途

資金使途については、設備資金と運転資金に分けられることは以前説明したかと思いますが、面談では何に使用されるかより詳細に突っ込まれます。
設備資金は不動産や設備機械を購入費用内装工事費など店舗や工場の初期投資資金です。この金額は見積書を元に記載します。

また運転資金は人件費などや商品販売の場合、資金サイトの差額を埋める資金や仕入れ資金などが該当します。

運転資金はその性質上、資金使途を厳格に決めることが難しいため、面談の際は特に運転資金の使い道について不明瞭な点があれば、かなり質問されると思ってください。

質問された際に詰まって回答できなくならないように、しっかりとした資料作成が重要になります。

日本政策金融公庫の所定の創業計画書には創業当初の月次収支と軌道に乗った後(例えば6ヶ月後)の見通しを記載することになっていますが、別途事業計画書で創業後1年間の月次収支表を作成しましょう。

7、創業者の面談時の態度

ご注意ただきたいのですが、審査時の面談はプレゼンテーションの場ではありません。
よく投資家向けの資料を日本政策金融公庫の担当者に話をされる方がいらっしゃいますが、逆効果です。

基本的に確実性のあり、整合性のある書類を揃え、その書類をもとに聞かれたことだけに答えることが正解です。
余計なことや誇大説明を行うと、矛盾を突かれたりするケースがありますので注意してください。

基本は、聞かれたことだけを答えることです。聞かれないことは答えない方が無難です。
一回だけの勝負ですのでご注意ください。

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